絵画にみる図法の変遷

額縁の歴史はまさに絵画の変遷とともにある、というのが初期の絵画と画枠が一体的に存在していた頃には特に顕著に見られると言われています。絵画にとって一つのターニングポイントと言われているのが13~15世紀。それまでの現実をそのまま平面上にシフトしたような図法が、透視図法の登場でその描き方が絵画的な傾向を強くしていき、いずれは後者に吸収されるが如くとなるもの。これはいわゆる感性による表現がそのエリアを少しずつ拡大していった歴史でもあると言えるでしょう。顕著なのがイタリアで、芸術のとらえ方がいかにその缶製品に反映できるかという視点で見られていたことで、その一端が祭壇画に対する取り組み方にもよく表れており、分割されたそれぞれの絵画も全体の中の一部でしかなく、そのことは各絵画にある画枠にもその存在感を意識させないようなまとめ方としていることからも観て取れると言われています。